BL漫画・小説の感想、主婦の日常雑記
2018
この小説『夢の卵』(鷺沼やすな 著/オークラ出版)は、公私ともに頼りきっていた恋人が、突然11歳の子どもに精神的に後退してしまう、というお話です。
モデルのような容姿の人気作家、太夏志(たかし)は、年下で感情を表に出さない詩草(しぐさ)に、恋人としても秘書としても満足し、生活のほぼすべてで依存していました。ところが、詩草は養父でもある叔父の葬式に出席後、なぜか精神が後退。太夏志とは役割が逆転してしまいます。
この小説の名作ポイントは・・・
モデルのような容姿の人気作家、太夏志(たかし)は、年下で感情を表に出さない詩草(しぐさ)に、恋人としても秘書としても満足し、生活のほぼすべてで依存していました。ところが、詩草は養父でもある叔父の葬式に出席後、なぜか精神が後退。太夏志とは役割が逆転してしまいます。
この小説の名作ポイントは・・・
・心理療法士の療法をかなり詳しく調べてから書いたと思われ、リアリティがあって引き込まれる。
・関係性の逆転。しっかり者だった詩草が子どものように甘える描写が可愛い。
・関係性の逆転。しっかり者だった詩草が子どものように甘える描写が可愛い。
・11歳の詩草も純粋に愛する太夏志だが、身体の関係は持てないと禁欲を自分に強いるところがオツ。
・詩草の後退は、母親の愛情が大きく関わっていることが分かり、「母性」を考えさせられる。
そのほかにも、作家・物書きとしての視点や、背景や心理描写がていねいに描かれ、BLというより普通の文芸作品のような読み応えがありました。1998年(2005年文庫化)の作品ですが、古びない名作だと思います。
そのほかにも、作家・物書きとしての視点や、背景や心理描写がていねいに描かれ、BLというより普通の文芸作品のような読み応えがありました。1998年(2005年文庫化)の作品ですが、古びない名作だと思います。
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