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BL漫画・小説の感想、主婦の日常雑記

2025

0528
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2018

0929
この『ひだまりが聴こえる』(文乃ゆき/プランタン出版)は、難聴のせいで人と距離を置く大学生「航平」と、同じ大学の同級生で陽だまりのように明るい「太一」が紡ぐ、ピュアで繊細なお話です。実写映画化もされました。

人は「全盲の人」「まったく耳が聞こえない人」に対しては、気を使わなきゃ、助けなきゃと考えるものでしょう。でも、耳が聞こえないわけじゃない「難聴」の人に対しては、どの程度の距離感で付き合ったらいいかわからないものだと気づかされます。

難聴の本人も、少しは聞こえるからといって、辛くないわけじゃないのです。聞こえないだけなのに無視したと誤解されたり、何度も聞き返すことで疎まれたり。だんだん人付き合いから遠ざかってしまう。私は以前、知り合いにこういう人がいて、嫌いなわけじゃないけれど話しかけづらかったのを思い出して、余計に共感しました。ここを掘り下げるのか!という繊細な心情がていねいに描かれているんですよね。

大学の講義がよく聞き取れない航平は、ひょんなことから知り合いになった太一にノートテイクを依頼します。ノートテイクとは、簡単に言えば講義のノートを取ること。字が汚い太一でしたが、なぜか声がはっきりと聞き取りやすく、太一といるときだけは心穏やかに過ごせる航平でした。

しかし、少しずつ耳の状態が悪化。航平は太一の声が聴こえなくなることにおびえ、自分の気持ちが抑えきれなくなり…。

ここからは是非実際に読んでみていただきたい!身体の接触がほぼ無く、「BがLしていない」とも言われる作品ですが、航平のピュアな思いにぐっときます。大好評につき続編もあり、今のところ3巻まで出ています。そちらも間違いなく名作です。
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