忍者ブログ
BL漫画・小説の感想、主婦の日常雑記

2025

0526
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2018

1209
最近、食器洗い機が壊れてしまっていつも手洗いでちょっとウツになりそうです。ビルトインなので直すと10万円くらいするっちゅうんです。お金貯めなきゃ…。

そんな時は、思いっきり面白いBL漫画がいいですね。重い実先生の描く漫画は、「アホエロ」「ロマンスとジェラシー」など、ホントにアホというか笑いのセンスが一つ飛びぬけているといいますか、しれっと極度に笑えるセリフや場面を入れてくるのでクセになっています。

たとえば、ルームシェアしている大学生がエロビデオを一緒に見ているうちに自分たちも…とエスカレートしていく話『アホエロ』は、そのうちの一人が、「違和感がこっち見てる…」と、擬人化した「違和感」に見つめられ、これでいいいのか?!と葛藤します。

違和感が、ほんとにこっちを見ているんです。オマエなにやってんの…みたいに。そんな2人ですが「言っとくけど俺らは友だちだ」と自分を胡麻化しているところもまたオツです。

「ロマンスとジェラシー」(一進社)は、冒頭からやられます。出張先の飛行機で乗り合わせた社会人どうし。飛行機が乱気流でジェットコースター級に揺れる中、命の危機を感じながら怯える四ツ川は、大きな寝息を聞きます。

同じ列に揺れなどまったく気にせずグースカ寝ている男性、京田。抱えていた雑誌が揺れでバサバサと床に落ちますが、すべてゲイ雑誌…。ほどなくつき合い出す2人は、ラブラブ過ぎてバカップル丸出しなのに、エモーショナルなエピソードもありホロリとさせられます。

読んでいるとニコニコしてしまい、この世の憂さを忘れます。割と新人の方で、新刊が出るたび作家買いしていますが、うーん、正直この2作より面白いのがまだ出ませんね。

でも独特の闇が絡まった笑いのセンスにまだまだ期待しています!
PR

2018

1203
以前、「新庄くんと笹原くん」で紹介した「腰乃」先生の作品です。『部活の先輩に迫られています』のスピンオフなんですけど、『部活の…』はまだ読んでいないんですよね。早く読まねば。(でも、未読でも楽しめる独立した話です)

『俺は頼り方がわかりません(上・下巻)』(リブレ出版)って、タイトルからしてもう何かをこじらせた男子だなあって分かるので、そこに惹かれて買ってしまったんです。予想と期待を裏切らず、ぐるぐるの葛藤を軽快なタッチで熱く描く“腰乃節”がさく裂して楽しいのなんの。

学生時代から優秀で常に頼られる存在だった牧野は、就活に失敗。さらに彼女との初Hで失敗して初めて人生の挫折を味わいます。すっかり人としての自信を無くした牧野でしたが、2年間のニート生活の末、コネで入った就職先の田舎でゲイの青年・清宮に何かと助けられます。

ゲイではない牧野は、清宮の気持ちも知らず色々とデリカシーの無い言動をしてしまいますが、それが却って牧野の頼りないヘタレ野郎ぶりを浮き立たせることになり、コメディタッチが加速。一種のリズム感があって、読みだすとやめられない面白さです。しかも頼られる存在だったなんて面影は全然ありません。

しかし私がより感心してしまうのは、牧野の悩みや葛藤を何かに具現化して描いているところです。夢の中ですが、崩れる道や、どこへ飛んでいくかいつ割れるかも分からない風船を持って飛んでいくところ。究極は、清宮の気持ちも知らずに接していた自分に思い至り、本当の迷路に迷い込んでいる描写でした。

それこそ、人生迷路にはまっている人、相手の気持ちが分からず恋の迷路に入り込んでいる人に読んでいただきたいお話ですよ。

2018

1125

依田佐江美さんの昇と勇気シリーズ、『真夜中を駆けぬける』(シャレードコミックス)は、息の長いファンが多い作品だと思います。1巻が同タイトルで、2巻は『千の花』、今回読んだのは3巻目の『美しく燃える森』です。

雑誌編集者の土屋昇と画家の日比谷勇気は、学生のころ一度破局した過去がある、再燃系恋愛の2人です。しかし、勇気が女性にもてて浮気癖があるため、昔のような嫉妬に苦しみたくない昇は少し距離を置いて、つかず離れずの関係に。しかし3巻ではどっぷり愛し合っていますけどね(笑)

そういう枠組みよりももっと、良いなと私が思うこちらの名作ポイントは、
1.画家の世界観、編集者の世界観をしっかりと深堀りして丁寧に描いているところ
2.何も考えてなさそうな勇気が意外と芯をついた名言や美しいセリフを吐くところ
3.2人のやり取りに細かい笑いがあって、ケンカしてても仲が良さそうなコメディ的な場面が楽しい

ほかにも色々ありますが…絵も繊細で綺麗で好きです。

今回の勇気の私的名ゼリフはこちら

「あなたは傷ついている。なのに傷ついている自分を無視して周りからどう思われているかばかり気にしているんだ。まずちゃんと自分を守ってあげなさいよ」

コレ、昇に言ったわけじゃないんですけど、過去のトラウマに自分で気づかないふりをして、メンタルを病んでいた昇に響いた言葉です。一緒に聞いていた昇にドンピシャだったんですね。自分の気持ちをごまかしていると、身体に不調がでると気づかされます。

それと今回は、勇気がスランプの頃、古美術評論家の塩野女史と美術論を交わす場面が興味深かったですね。
BL関係ないように感じるのですが、登場人物が大事にしている世界観をここまでじっくりていねいに描いているBLはなかなか見ません。それが、ちゃんとラブと絡んで機能していることが凄く素敵だと思います。

2018

1118
「いとしの猫っ毛 番外篇」(雲田はるこ/リブレ出版)読みました~。
ちょっと前に「小樽篇」をご紹介しましたね。本編は一応完結しているのですが、今回は最近出たスピンオフ読み切りが5本入った短編集。やっぱり読み応えがあって良かったです。

東京で小説家兼「またたび荘」の大家さんをしているみいくんと、北海道で会社員をしていた恵ちゃん。ふたりはかつて小樽で幼馴染みとして仲良く過ごし、高校生の頃恋仲に。家庭の事情で離れ離れになった二人は、6年の遠距離恋愛の末、いまはまたたび荘で一緒に暮らしています。

冒頭は小学生時代のふたりでいきなりかわいい!そして、遠距離時代のエピソードに突入します。

遠距離を不安がる美三郎に、ゲイバーのママ、ポン子さんが言う言葉が印象的でした。
「ちゃんと大事な人が元気でいるなら話は簡単」
「今のことだけ見てなさい。過去のことは済んだこと。先のことはわからない事。考えたって仕方ないの!」
何気ない言葉ですが年の功と性別を超越している人の重みがありました。

ほかにも、愛すべきキャラクターたち、美少年のハルくんと元教師で社会人の北原さんの回、火野さんとポンちゃんの片思いがついに実る?回など、もう説明不要の楽しさがありましたね~。

そして、なんといっても「Welcome back home」では清水さんとみいくんのお母さんの最後の会話が聞けたことが良かったです。

みいくんのお母さんは、悪気はないけどゲイの息子に「いやだあー」と言って泣くような、ちょっとダメな大人なのですが、もし相手が恵ちゃんだったら?と清水さんに言われたときの答えがとてもよかった。

雲田はるこさんの漫画には、こういうダメな人にも等しく「憎めない」エッセンスを加えてくれるんですよね。そういうところがとても好き。今回も、お母さんはこういう気持ちだったんだなあとわかり少しほっとして、やっぱり2人の乗る車が雪道を遠ざかる場面にぐっときました。

2018

1116
気軽に友だちが集まって、何気ない雑談や愚痴を話せる喫茶店が地元にあったらいいですよね。阿弥陀しずく先生の『ちいさくともる』(東京漫画社)は、そんな喫茶店が主な舞台です。
父親の入院をきっかけに故郷へ戻ってきた藤原灯(とも)は、実家の喫茶店で働く小学校の同級生、無口で無愛想な山田と再会します。自分以外の友人には大笑いでしゃべる山田に、複雑な思いを抱く灯でしたが、山田は緊張しているだけで、実は灯が好きなのでした…。
山田が不器用すぎてもどかしいのですが、あるとき灯が落ち込んでいると、「藤原は絶対悪くない!」と励まし男前になります。そういう存在って貴重で大切ですよね。

山田の実家はカフェというより昔ながらの喫茶店で、例えば紙おしぼりよりホカホカの布おしぼりが出てきそうな雰囲気です。
おしぼりと言えば、最近のお店は紙おしぼりですけど。私は自分で使うなら紙おしぼりのほうがいいですね。衛生的だし。紙おしぼりは布よりも、心からさっぱりする気がします。布だとどうしても、洗ったといっても誰が使ったか、どうつかったかと頭をよぎってしまいます。
ちなみに紙おしぼりは、

プロフィール
HN:
隠れBL読み
性別:
非公開
カテゴリー
P R
忍者ブログ [PR]
* Template by TMP