BL漫画・小説の感想、主婦の日常雑記
2018
『美しいこと』(木原音瀬(このはら なりせ)/ 講談社文庫)は、深夜まで一気読みした小説です。BL小説としてイラスト付きで刊行されましたが、さすがの名作。講談社が文庫化し書店で一般の文芸棚に並びました。舞台化もされています。
営業マンの松岡は、元カノが残した化粧品などで美しく女装して街を歩くことをストレス解消にしていました。ところが、美女ゆえに悪漢に絡まれ、困っていたところを助けてくれたのが、なんと同じ会社の冴えない先輩、事務員の寛末でした。寛末は女装した松岡を女と思い込み恋をしますが、松岡は自分が男であることを打ち明けそびれてしまい…。
やがて松岡は、純粋な寛末に惹かれていきます。が、相手が恋しているのはあくまで「女」である自分。つまり本当の自分ではないわけで、誠実であろうとすればするほど絶望に打ちひしがれてしまい、超絶切ない物語が展開します。
このお話の(私的)名作ポイントは、
営業マンの松岡は、元カノが残した化粧品などで美しく女装して街を歩くことをストレス解消にしていました。ところが、美女ゆえに悪漢に絡まれ、困っていたところを助けてくれたのが、なんと同じ会社の冴えない先輩、事務員の寛末でした。寛末は女装した松岡を女と思い込み恋をしますが、松岡は自分が男であることを打ち明けそびれてしまい…。
やがて松岡は、純粋な寛末に惹かれていきます。が、相手が恋しているのはあくまで「女」である自分。つまり本当の自分ではないわけで、誠実であろうとすればするほど絶望に打ちひしがれてしまい、超絶切ない物語が展開します。
このお話の(私的)名作ポイントは、
・ギスギスしたサラリーマンの世界がリアルで、純粋な相手に惹かれていく説得力がすごい。
・相手が見ているのは自分ではないという苦しさと、本当のことを言えば終わる、という葛藤が切ない!
・同性愛者ではない男同士が、いかに恋愛へ発展するか?という過程とラストへの畳み掛けがみごと。
・悪役の上司が憎らしすぎて話を煽る!
まあ、女装した男がわかんないってことあるかよ…と思ったりもしますが、そこは小説なので、心理的な説得力でねじ伏せられます(笑)
”美しいこと”とは、性別は関係なく、人が人を愛する美しさのことかな。予定調和的なラブストーリーに飽きた大人の方に、ぜひ読んでいただきたい名作です。
”美しいこと”とは、性別は関係なく、人が人を愛する美しさのことかな。予定調和的なラブストーリーに飽きた大人の方に、ぜひ読んでいただきたい名作です。
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